月経(生理)は女性の健康のバロメーターです。
月経痛、月経周期の乱れ、経血量の変化などから病気が見つかることもあります。
思い当たる症状がみられる場合は、早めに相談しましょう。
当クリニックではセクシュアルデビュー前の方には内診はいたしません。心配せずにご来院ください。
月経困難症
月経困難症とは、月経に伴って生じる病的な症状のことです。下腹部痛や腰痛だけでなく、お腹の張り、吐き気、頭痛、疲労感・脱力感、下痢などの症状があります。これらの症状で日常生活に支障をきたしている場合を月経困難症といいます。
月経困難症には、原因となるような異常を認めない機能性月経困難症と、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因となる器質的月経困難症があります。
月経痛だから仕方がない、我慢しないといけないと思っていませんか?
月経痛に我慢は禁物です。自己判断は避け、まずは原因となる病気がないかどうか診断を受けることが大切です。
月経困難症は、機能性であっても器質性であっても、適切な治療を受けることによって症状を改善することが期待できます。
代表的な治療法には、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合錠(低用量ピル)や黄体ホルモン製剤を服用する方法、黄体ホルモン放出IUS(ミレーナ®)を子宮内に挿入する方法などがあり、病気の有無、年齢、出産経験の有無などを考慮しておすすめする治療法を提案します。
月経不順
月経周期の異常を感じたら、まず基礎体温の測定を始めてください。
測定した基礎体温の記録が大変で続かないという方のために、当クリニックではルナルナメディコ(基礎体温アプリ)を導入しています。ルナルナで基礎体温を記録している方は、『ルナルナデータ番号』を発行し受診時にお伝えください。
正常な月経の目安
- 初経年齢:平均12才
- 月経周期:25~38日
- 月経期間:3~7日間
- 閉経年齢:平均50才
異常な月経の目安(受診の目安)
- 原発性無月経:18歳になっても初経(初潮)が起こらない
※高校生になって初経がない時は、念のため受診を検討してください。 - 続発性無月経:これまでにあった月経が3か月以上ない
- 希発月経:月経周期が延びて、39日以上になった
- 頻発月経:月経周期が短くなり、24日以内で次の月経がくる
- 過長月経:月経期間が8日以上続く
- 過多月経:出血量が多い(夜用ナプキンでも2.3時間で交換が必要)、大きな血液の塊が出る
いずれの月経不順の場合も、ホルモン分泌の乱れや卵巣機能の低下の可能性があります。月経不順は将来の妊娠に影響を与えるだけでなく、体調不良の原因や、子宮体がんのリスク因子になる場合があります。
また自分では月経と思っている出血が、実は子宮や卵巣の病気(がんを含む)による不正出血が紛れていることもあり注意が必要です。
安易に自己判断せず受診することをおすすめします。適切な治療を受けることで現在の症状が改善し、さらに将来のリスクを軽減することができます。
PMS(月経前症候群)
月経前3~10日程度の期間に、下腹部の張り、乳房痛、頭痛、肌荒れ、吐き気、むくみなどの「からだの症状」や、イライラ、気分の落ち込み、不安、無気力感などの「こころの症状」が出現し、月経が開始すると改善するものをPMS(月経前症候群)と言います。
からだやこころの不調がある場合は、症状が出る時期と月経周期との関連がないかどうかをチェックしてみてください。
女性ホルモン、とくに黄体ホルモンの変化が原因と考えられており、排卵のある正常な月経周期でおきる症状です。症状が強いと日常生活に支障をきたします。
低用量ピルや抗うつ剤、あるいは漢方薬などで症状を改善することが期待できます。
婦人科 診察内容
- 月経に関する悩み
- 子宮筋腫・子宮内膜症・ 子宮腺筋症・卵巣腫瘍
- おりもの・かゆみ・ 性感染症
- 挙児希望(不妊治療)
- 更年期障害
- 低用量ピル・緊急避妊